冬休みの女子寮には、四人の美術部員しかいなかった。ぼけぼけおっとりの沖本部長に読書魔（ビブリオマニア）の天才・三輪先輩、あっぱらぱーの門倉せりか、そして優柔不断な私・久我崎蝶子。私たちはひたすらに戯れる――ピクニックをしたり、チェスをしたり、いっしょにお風呂に入ったり。けれど、蛇行をつづける他愛ないのおしゃべりも、ぼんやりとした空想に耽る時間も終わるだろう。なぜなら私は迫られてしまったから――せりかと先輩に。三角関係。私は選ばなければいけない――愛の行方を。●第1回小学館ライトノベル大賞・期待賞受賞作。「虚数の庭」を改題。

フラれつづけて傷心状態の少年ライティスは、性悪な女の子ミッケラやオカルト研究家・コールランドとともに「女王ガリエリテ伝説」の真実を求めて南米の秘境へ向かう。博士の呪術研究の手がかりを探るためだ。彼らを待ち受けるのは、蛇のような鋭い目つきをもつ美女ロックライン大尉や、可憐な少女アーバティ。ライティスは恋の予感に躍る！　しかし不穏な事件が、にぎやかなはずの旅程を阻むのだった……。現地人が大量失踪し、パーティを謎めいた“緑の闇”が襲う。密林の最奥には、一体何が潜んでいるのだろうか？　●第１回小学館ライトノベル大賞・期待賞受賞作。「緑の闇」を改題。

ここは泣く子も黙るスパルタ式スター養成高校・歌劇学園。生徒はみんなアイドル予備軍。学園がお送りするバラエティ番組『BSカゲキ』はそんな生徒たちのナマの姿を伝えることで大人気なのだ。入学早々『BSカゲキ』出演でいろいろあった（！）主人公・会澤拓海だったが、ほんとにいろいろあって番組相手役・橘九月と晴れて学園＆全国視聴者公認カップルに。と、思うもつかの間、美少女・赤城逢由の出現で二人の関係は大ピンチ〜！　拓海、ちゃんとしろ〜!!　第１回小学館ライトノベル大賞・ガガガ賞受賞作、お待ちかねの第2弾!!

魔術師マリアの知人の科学者・砂原は、携帯電話になってしまった俺の意識をコピーした！　要するに、俺は２台の携帯になったのだ。１台はマリアの元に返され、１台は俺が憧れる女性・冴子の携帯として使用されることに。冴子の生活を覗き見るドキドキ・ライフ!?　なんて思っていたが、冴子は謎の兄妹に襲撃されてしまう。彼らの目当ては……俺？　そこに、不穏な行動をする兄妹を追っていたマリアの姉・エリスが登場し――。空前絶後のケータイ魔法ファンタジー、第１回小学館ライトノベル大賞・佳作受賞作『携帯電話俺』の続編登場！

ついに、日本の軍部に身柄を拘束された、子供たちの巨大ロボット──≪人形≫。その情報は密かに全世界へと流され、アメリカは「日本は大量殺戮兵器を隠している」という考えに至る。「命は、結局、使い捨てられていくもの。そして、個々の命にたいした違いはない。死んでいった仲間も。俺も、親父も」……ついに国家間の関係までもがあやしくなり始めた終末的世界で、≪敵≫との戦いに選ばれた操縦者・コダマはなにを思い、≪人形≫に乗り込むのだろうか。月刊IKKI連載マンガ『ぼくらの』！　原作者も大推薦、待望の第３巻登場！