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6 第5巻あとがき for WEB

 どうもお久しぶりです。バイオミラクルぼくって浅井です。あいかわらず若者を全無視した芸風ですが、知ったことではありません。
 なぜか現在、五巻のあとがきを、しかもWeb上で書かされていますが、正直めんどうです。あとがきが嫌いなのは、作品に関連して話を広げないとならないのですが、とくに言うことがないからです。
 ついでにあとがきで本の単価が高くなるのは嫌なので排除したというのに「WEBでは無料だからやれ」ということらしいです。ちなみにノーギャラなので、スターリン同士が青空でにっこりです。

 なんでもいいから書かないと埋まらないのでやります。

「序章」
 序章にまで解説を求められると「おまえは今まで食べたパンの数を覚えているのか?」とディオの気分です。無茶ぶりにもほどがあります、という解説。スタートダッシュでもうこんな終戦直後のような焼け野原。

「翅の残照」
田舎から出てきた男の子ががんばるのですが、それは勘違いだったのでひどい目に遭う、という誰が喜ぶのかまったく分からない話。そういえば最近私も田舎から都会へ引っ越したのですが、気のせいということにします。
 萌え燃え度がゼロで現実にもありそうな展開で、まったくよい子向けではない、という全体の方向性を決めたのは、この短編からだと思います。びっくりするほど若者に受けそうにありませんが、ギャグやアクションやらで誤魔化してなんとか続いている奇跡、というよりドーハの悲劇。

「道化の予言」
 現代は、名探偵より「密室に落ちていたわずかな皮膚片をDNA検査したら、あなたでした」という科学捜査でFAじゃなかろうか、と思ってやっていたような気がします。

「黒衣の福音」
 その昔テレビで若者が「どうして人を殺してはいけないのですか?」と問いかけ、思想家と作家がフリーズしていました。
では、システム回復として、最新の倫理学の成果から答えてみようかなと思った話。そもそもそのような問いが出た時点で、社会が成員を作ることに失敗したとも言えますけどね。

「禁じられた数字」
 ほぼ実話。こんなことばかりしていた十代の私は、今考えると心の病気だと思います。三十代ですが、いまだに完治していません。ERが必要。グリーン先生!

「始まりのはばたき」
 世界に主人公たちだけが生きているわけでもないので、向こう側も書いてみました。たとえば、今後はニドヴォルクと夫による指輪の強奪と脱出行、ズオ・ルー死亡までの最後の七日間、ウォルロットの従軍記など、補完としての物語をいつかやってもいいなぁとは思っています。

「幸運と不運と」
 岡田あーみん氏の「こいつら100%伝説」に出てくるニセ商売人が好きで、いつかあーゆー心のない人を書いてみたかったので。あと岡田あーみん氏が執筆再開してくれたらいいなぁという清い祈りをこめて。

「刃の宿業」
 たまにはギギナ君を主人公にしてみましたら、殺伐時代劇になりました。ゴルゴかよってくらい出てくる人がとにかく死にますね。 設定的な話をすると、基本ファンタジーものだと、後衛が兵器レベルの力を持って強くなりがちなのですが、前衛には無効化能力などを付与して対等になるようにしています。

「されど極道は仁義と踊る」
 異次元で出たドラマCDのおまけ短編でしたが、再販が未来永劫できないので埋もれるよりはいいかと収録してみました。


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