7 第6巻あとがき for WEB
私は大学のときの第二外国語で「ぷろとかるちゃー」なゼントラーディ語を取ったのですが、他の人はかなり前にはグロンギ語で、ちょっと前の人はブロント語らしくオレの怒りが有頂天でこれで勝つるのです。
というわけであたいです。おきゃん(古代バビロニア語)な浅井ラボです。全力で自分というものを投げていますね。これがWBCで優勝した日本の投手力の秘密なのかもしれません嘘です。
またあとがきと解説をやれと言われたのでします。
「序章」
友人が死んだら墓参りくらい行くだろう、と行かせてみました。私自身が、続きものの話で過去の登場人物を振り返って触れる形式が好きなもので。たぶん最終巻まで初期の登場人物がかかわるでしょう。
「迷い路」
田舎から出てきた男の子ががんばるが、それは勘違いだったのでひどい目に遭う話、ってどこかで聞いたような気がします。この誰も喜ばない苦いモチーフがどうにも私は好きな様子。若者はひどい目、というか苦難を通して大人になるのです。
……その若者は死んでいますが。
「青の日射しに灼かれて」
都会の子がいいかというと、やっぱりひどい目に遭う話。よく考えたらライトノベルや漫画の学園ものってクラスカーストで下の子や引きこもりや登校拒否児童をいないことにして、明るく楽しい学園生活を描くことが多い。まぁそういう子たちを出しても、誰も解決できないという当たり前の展開は都合悪すぎるしね。
……では、なぜ私はみんながいないことにしている人と展開をしたがるのかは、時刻表トリックなみの謎。
「尾を喰らう蛇」
異国の地で生きるということは大変だと思います。もちろんひどい目に遭います。
あと、現実のだいたいの事件ってこんな結末のはず。
「雨にさらして」
物語は現実を変えることはなく、ただ現実の新しい捉え方や見方を与える手助けができるだけだと思います。読んだ人が幸せになり、また人生が豊かになるべきだと思います。自分の作品がそうなっているかは、知りません。
「青嵐」
主人公の横にいる人たちにも、もちろんそれぞれの人生があります。個人的には、ラルゴンキンというおっさんとヤークトーという爺さんの過去話が変に渋い人物などにせずにできてよし。
「優しく哀しい唇」
我々には優しい嘘がたまには必要なのです。ほら、女性には思っていなくても「少し痩せられましたね」と言うべきなんですよ。
私が娯楽作家をやっているというのも本当は嘘で、本当の自分は病院のベッドでヘラヘラ笑ってそういう妄想をしているのです。妄想するほど現在はいい状態でもないのですが。
「夏よりも暑い戦い」
普通の男女の生活にありそうな一場面を切り取ってみました。